2016年07月14日

手を振った彼は…

どうにも納得がいかないのです。

彼が亡くなったと知らせが届いた。
いや…
その10日ほど前に、彼の車とすれ違ったのです。
その2日後にもすれ違いました。

彼が職場へ向かう時間と、ワタシが出かける時間が重なるようでした。
同級生だとは言っても、会う機会などほとんどない関係。
それでも、卒業してからというもの、彼はいつもワタシの家の前を通って北へ向かって職場へ。
ワタシは、南へ向かって職場へ。
お互い家を出る時間は同じなのだろうから、すれ違うとなるとずっとすれ違うこととなります。
彼の車らしいものが遠くから近づいてくるのを見ると、運転している姿を確認して「彼だ」と認めることになります。
彼は彼で、すれ違うことが多くなるとワタシをワタシと認めるようになります。
そうして長いことすれ違うことでお互いの元気を確認していたわけです。
時には、目を合わせたり手を振ったり…などして。

10日ほど前にもすれ違ったのです。
彼はワタシを認めて、すれ違いざまに手を振ってよこしました。
ワタシも、手を振ってこたえたのです。
その2日後にも、彼とすれ違うことになったのです。
でも、その時の彼はいつもと違いました。
右手でハンドルを握り、左手で顔を隠すように、あるいは左手で頭部を抑えるようにして過ぎていきました。
具合が悪いのかな、ワタシはそう思ってバックミラーで彼の車が過ぎていくのを目で追ったものでした。

その彼が亡くなったという知らせです。
聞くと、入院していたといいます。
入院していたのだから、ワタシがすれ違うのはあり得ないといわれます。
いえ、間違いなく彼だったと。そう言ってはみるものの、入院していたのは事実らしい。
納得がいかないのです。
彼は確かに手を振って見せた。
確かにすれ違ったのは彼の車で、運転していたのも彼だった。
その彼が亡くなったという。
入院していたのだという。

火葬に顔を出し、棺の彼を見送った・・・。
posted by もあぱそ at 11:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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